2024.07.01-07.07|雑記帳

07.01(月)

・中判と35mmの現像が仕上がった。今回はどちらもKodak Potra 400だったのだけど、やっぱり別格でいいフィルムだ。色々試してきたけど、なんだかんだPortraになるよなぁ。

・あぁこうやって、バスの座席で本を読み、光が電子書籍のデバイスの上でに溢れてくると、こういった日常の生活を自分は愛しているのだと思えた。

・未来を失っても、向こうからやってくるとはまさに。

・まなざしって、思想もそうだよな。本を読んでて、それに乗っかる。この人のまなざしではこう考えられるんだと。それを否定はできないが、批評という形はできる。

・目標とかあまり作らなくなったけど、本と写真集を出すのは目標としよう。やっぱりやってみたい。

07.02(火)

・ごまかさずに生きていきたいよね。そのために生き延びるのだ。取り繕うことでつまらなくなるからね。

・苦しみを経ること。くぐらせること。それらによって深まることがある一方で、くぐらないものが物足りなくなってしまうことがある。既にあるものに気付きたいものだ。

・物語らなければならない。苦しまなければならない。そうしないと深くならないと思うのではなく、出来事に出会ったときにどう捉えるかなのだ。

・対話って生まれ出るものだよなぁ。

・公園で音楽を爆音にしても迷惑だろうかとか、考えなくてもいい気楽さがヨーロッパの魅力であるような。

・深刻に悩んでいるとき、自分から見るとどう考えてもそうとしか思えない。だけど、誰かから軽やかに言われたことは、そういう見方を軽々と超えていくものだ。

・帰還する。折り合いをつける。そういったものは難しいと眉間に皺を寄せるものではなく、きっと軽やかなものだ。どこかにサクッと連れて行かれるような。

07.03(水)

・”どうズレるのか”が、その人の趣味になるのか。

・やっぱりパスタは身体によろしくない。やめだやめだ。

・スペインの人は親切っていうか、ノー天気って感じだ。褒めているよ。

・隣の都市の巡礼で有名なサンティアゴ・デ・コンポステーラへ行ってみる。良さそうな街だった。でも、住む街が観光都市である必要はないな。なんだかんだ、ラ・コルーニャぐらいの規模感がいいんだろうか。

・失言というか、「なんでそんなこと言っちゃうんだろう」と思う出来事と遭遇する。「あなたは好きに発言して気持ちいいかもしれないけど、周囲への影響力がある役割なのだから、わざわざ言わなくてもいいこともあるんじゃないのか」と思ってしまった。なんだか、自分がマナー大好き超保守的人物みたいで嫌だ。だけど、どう振る舞うかが”美”でもあって、こういうときに、自分だったらという視点と、自分がどう受け取るかという視点がある。

・語りがどんなに小さく浅く思えるものでも、ジャッジはできないものだ。むしろ、あなたからはそう見えるんだねと乗っかることが共存なんじゃないか。

07.04(木)

・スペインでは親の国籍に関わらず、スペインで生まれた人は自動的にスペイン国籍になるらしい。そうなると、国籍ってほんとに曖昧でシステム的なものだよね。

・居心地の良いベンチやその辺に座って喋る方が、どこかに行ったり、レストランにいたりするより好きだね。

・居場所が人になるって気持ちが、少しわかったかもしれない。ホームではないけれど、帰っていけるアジールができたということなんだろう。

・恐れは真っ先に駆けつけてくれる友達だ。他を置き去りにして、誰よりも早くやってくる。だからこそ、最初に身を守る準備ができるのではないか。身体は強張ってしまうかもしれない。だが、強張ったものは緩まっていくだけである。恐れを友として受け入れるからこそ、そのあとに気付けることがあるのだ。

・慈しむという感覚は、生き延びることへも関わるだろうし、ゆっくりと掴んでいきたいと思った。きっと自分には大事な感覚だ。寂しいというより、慈しむ感じだから。

・A Coruñaも思わぬ寄り道だったよね。ここに来なければ、転々として特に思い入れのある場所がないまま、スペイン生活が思い出となっていたかもしれない。何があるかわからんものだ。

07.05(金)

・ずっとバルセロナを好きだと言ってきて認め難いが、思い直せばバルセロナとはバイブスが合わなかった気がする。

・デジタルで撮ることが、どんどん遠のいていく。撮りたい気分になりにくい。

・慈しむのは弔うことでもある。何かを失い、それを抱えていくことだ。

・電車で隣の席の人からの視線を感じたので、そちらを見ると、トンネルで反射した窓に映る自分で身だしなみを確認しただけだった。微笑み合う。降りるとき、場所を空けてくれてお礼を言うと、グーサインをしてくれた。

・美味い食べ物を食べても、「美味い幸せ!」とはならないよなぁ。

・アリカンテもムルシアも、めっちゃ砂漠地帯というか、乾燥がすごい。

・人はすぐに判断しない方がいいよねぇと実感。

・EURO2024の準々決勝、スペイン対ドイツ戦をライブで観る。移動日でかなり慌ただしかったが、なんとか得点シーンは確認した。延長までいってほしくなかったが、PK戦まではいかず、スペインが勝利して満足。次は準決勝か。ヤマルが決めるまではスペインは負けてはダメだ。

07.06(土)

・重量を知りたい。輪郭を確かめること。

・粋であることが良いと盲信する怖さあるよなぁ。

・穏やかに毒付くという方法があるんだな。何かが害をなすからといって、否定できるものでもないんだろうな。真面目さは否定できるものでもないのかもな。

・観察によって為されるものがある。目的になるわけでもない観察。

・好き嫌いを感じたときに、ひとつ顔を上げて周りを見回してみる。そうすると、それを一旦置いておくと何が見えるだろうと思えるかもしれない。

07.07(日)

・人間を知るには、間を知ること。確かに間に置いておきたいと常々思っていた。

・洗濯物がすぐに乾いた。4時間ぐらいか。乾燥地帯の良さだな。

・話をジャッジせずに聞いてみると、人はそれぞれ物語があって、色んなまなざしがあると思えるな。そして、意外と鋭いものもあったりするもんだ。

・鋭さはこちらで受け取るものかもしれない。見出すものというか。